ナンプレ解法解説、上級編



十字井桁
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│ロジック解説:十字井桁(縦横井桁)│
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 井桁に似た形です。

 普通の井桁は、ある数字の配置が、横方向の2本、あるいは縦方向の
2本において、特定の並び方になっているものを探します。
 井桁崩れは、片方がブロック内で、多少散らばっていても良いもので
す。

 今日ご紹介する井桁縦横は、ある数字の配置が、横方向の1本+縦方
向の1本において、特定の並び方になっているものを探します。

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 さて、本題に入ります。

 次の3つの条件全てに該当するものを探すと、2つ目の図の★から、
当該候補数字を削除できます。

 1つ目の条件は、横方向において、ある候補数字の配置が、その横行
内で次の2ヶ所だけにあるものを探します。
  ・ ある一つのセル
  ・ ある一つのブロック内の適宜のセル

 ただし、前段の「あるセル」は、後段の「あるブロック」とは別のブ
ロック内にある必要があります。

 下図の■がその例です。

 左の■が「ある一つのセル」、右の2つの■が「ある一つのブロック
内の適宜のセル」です。□は、当該数字が入れない所を意味します。

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 │・・・│・・・│・・・│
 │・・・│・・・│・・・│
 │・・・│・・・│・・・│
 ├───┼───┼───┤
 │・・・│・・・│・・・│
 │□■□│□□□│□■■│  右端のブロック内は、この例では
 │・・・│・・・│・・・│ ■が2つありますが、1つだけでも
 ├───┼───┼───┤ 構いません。
 │・・・│・・・│・・・│  3つあると、この条件は満たすの
 │・・・│・・・│・・・│ ですが、後述する別の条件を満たせ
 │・・・│・・・│・・・│ なくなります。
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 2つ目の条件は、同じ数字が、縦列でも同様のものを探します。

 ただし、「あるブロック」というのが、上記ブロックと同一であるこ
とが必要です。

 下図の◆が、その例です。

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 │・★・│・・・│◆・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
 ├───┼───┼───┤
 │・・・│・・・│◆・・│
 │□■□│□□□│○■■│
 │・・・│・・・│◆・・│
 ├───┼───┼───┤
 │・・・│・・・│◇・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
 └───┴───┴───┘

 そして、3つ目の条件ですが、この縦列と横行の交点(上図の○)に
は、当該候補数字は入っていてはいけません。

 つまり、○が未確定セルなら当該候補数字を含まないこと、○が確定
セルなら別の数字に確定していることが、3つめの条件です(たいてい
後者になると思います)。

 この3つの条件を全て満たすと、上図の★から、当該候補数字を削除
できます。

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 ★から当該候補数字を削除できるのが、何故なのかを、ご説明します。

 もし★が当該数字だった場合、その真下と真横(上図では■◆だった
所)には、当該数字は入れません。すると、下図のようになります(×
が今■◆を消した所)。

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 │・★・│・・・│×・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
 ├───┼───┼───┤
 │・・・│・・・│◆・・│
 │□×□│□□□│○■■│
 │・・・│・・・│◆・・│
 ├───┼───┼───┤
 │・・・│・・・│◇・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
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 ■のある横行で、当該数字が入れるのは、■だけです。
 ◆のある縦列で、当該数字が入れるのは、◆だけです。

 ■と◆は、全て同じブロック内にありますので、当該候補数字は1つ
しか入れられません。そのため、横方向と縦方向を両方とも満足させる
ことができません。

 という訳で、矛盾が生じますので、★には当該数字が入ってはいけな
い、ということになります。

 因みに、○に候補数字が入っていると、○に当該数字を入れれば済ん
でしまいます。「交点には無い」のが味噌です。

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 この解法ロジックは、井桁を、横方向の1本+縦方向の1本において
探しますので、その意味から、縦横井桁(または十字井桁)と名付けま
した。

 最初は縦横井桁と呼んでいたのですが、ログなどを見て「井桁縦横」
という文字が「2本井桁横」などと紛らわしいことと、2文字で表しに
くいことから、「十字井桁」(2文字なら「十井」)にしようかなぁと、
最近は考えています。

 ただし、美術館にも縦横井桁があるのですが、そちらは十字の形をし
ている訳ではありませんので、ちょっと困ってしまいます(^^;)。

 当面、名前が混在するかもしれません。

 「井桁」と、「縦横」や「十字」との前後関係は、その状況に応じて
両方とも使います。
 つまり、「縦横井桁」「井桁縦横」「十字井桁」「井桁十字」が全部
使われます。

 なお、この縦横井桁は、ブロック内では多少散らばっていても構いま
せんので、井桁崩れに近い性質も備えています。
 しかし、「縦横井桁崩れ」ではしつこい感じがしますし、「崩れ」で
ない方が存在しないのも変な感じがしますので、「崩れ」は付けないこ
とにします。

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 この「縦横井桁」は、難易度7〜8のグループに入れますが、3本井
桁などと同様、一度でも使えばほぼ難易度8にしようと思いますので、
実質的には、このロジックが難易度8なのと同じことです。

 ただし、割と簡単に見つけられそうなパターンが登場したら、レベル
7として出題する可能性はあります(3本井桁も同じです)。
 今のところ、直前の定員確定と絡んでいて目に付きやすいのがあった
以外には、そういうものは見つかっていません(定員確定に絡む奴も結
局レベル8にしました)。

 上級ロジックでの順位は、井桁崩れの次(井桁崩れより上位)、3本
井桁の手前にします。

 レベル設定や、ロジック順位についても、ご意見等を歓迎します。

 この「縦横井桁」、大昔に(少なくとも4〜5年以上前だと思います)
考え方だけお示ししたのですが、その後、ほとんど忘れていました。

 2012年の春に解法ロジック解説を書いた時にも、これは書きませ
んでしたね。
 これより曖昧な「井桁の仲間外れ」「仮想的巴連鎖」「不完全重畳連
鎖」などは書いたくせに。

 上の方でも、オマケパズルの美術館の話がちょっとだけ出てきました
が、美術館で、似たような解法ロジックがあり、そのプログラムを作っ
ている時に「ナンプレのプログラムも似た物になりそうだなぁ」と思っ
て、一気に両方に対応しました。

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 因みに、十字(T字、L字)配列によるワープ効果と似ていますが、
ちょっと形が違っていて使い勝手も異なることから、筆者としては別の
ロジックとして扱いたいと思います。
 もっとも、そのうち考え直すかもしれませんが。

 余談ですが、この十字配列によるワープ効果、ずいぶん長いこと放っ
てありますね(^^;)。 この形に気付いたのは、まだナンプレの高度ロジ
ックを考え始めたばかりの頃(たぶん当メルマガの発行を始める前)な
のですが(^^;)。

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 井桁を探すのって、支援ツールを使うと楽ですよね。

 特定の候補数字(例えば3とか)が残っているセルを、着色できるた
めです。

 筆者は井桁系ロジックが苦手なため、手作業で井桁を探す時には、必
ず支援ツールを使うようにしています。

 支援ツールができる前は、どうやって井桁を探していたんだろうかと、
不思議になってしまうくらいです。

 この縦横井桁は、支援ツールを使っても、見つけるのはかなり大変で
す。
 でも、支援ツールを使わないと、とてもではありませんが見つけられ
そうにありません(^^;)。

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 ところで、縦横井桁の3本があるとしたら、こんな感じでしょうか?

 一応、★から候補数字を削除できる形になっていると思いますが、こ
ういうのって「この形なら他のロジックで解ける」ということがよくあ
り、ちょっと不安です。頭の良い人、考えてみて下さい。

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 │・★・│・◆・│◆・・│
 │・・・│・◇・│◇・・│
 │・・・│・◇・│◇・・│
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 │・・・│・◆・│◆・・│
 │□■□│■○■│○■■│
 │・・・│・◆・│◆・・│
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 │・・・│・◇・│◇・・│
 │・・・│・◇・│◇・・│
 │・・・│・◇・│◇・・│
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 ブロック内での◆の数が少ないと、縦方向の井桁や井桁崩れにもなり
ますね。

 この3本縦横井桁、プログラム対応は、していません。
 当面、プログラミングする気も、起りそうにありません(^^;)。

 えっ!? 4本の縦横井桁??
 そんなものあーた、2本縦横井桁や普通の4本井桁でも見つけるのが
すごく大変なのに、4本縦横井桁なんて見つけられますか(^^?)。

 12x12で5本縦横井桁!? 勘弁して下さい(^^;)。

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 さらに話を広げますと、こんなのもあるかと思います。■◆は3によ
る縦横井桁で、★から3を削除できます。

 さらに、ここに「34」の2個2個連鎖があります。この連鎖で、もし
両端が3だったら、★に3が入っているのと同じことです。よって、連
鎖の両端は4に決まります。

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 │・★・│・34・│◆・・│
 │・・・│・│・│◇・・│
 │・・・│・│・│◇・・│
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 │・・・│・│・│◇・・│
 │・34───34・│◇・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
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 │・・・│・・・│◆・・│
 │□■□│□□□│○■■│
 │・・・│・・・│◆・・│
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 ★と連鎖と両方書きましたが、★は無くても構いません。

 下図のような巴連鎖でも構いませんね。

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 │・★・│・★・│◆・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
 │・・・│・・・│◇・・│
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 │・・・│・34・│◇・・│
 │・・・│ /・・│◇・・│
 │・53←←45・・│◇・・│
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 │・・・│・・・│◆・・│
 │□■□│□□□│○■■│
 │・・・│・・・│◆・・│
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 このように、連鎖と合わせて使う形は、プログラムしていません。